泡瀬干潟『自然の権利』訴訟支援する会結成に参加

−環境保護のみならず観光業、土木・建設業にとってプラス−


 5月20日(金)、午後7時から泡瀬漁港内にある沖縄市産業交流センターで訴訟支援する会の結成式が開かれ、参加しました(写真)

       


<埋立て反対は土木・建設業にもプラスです>

 これまで学部長をしていて、時間が取れず学外の仕事は最小限度にとどめざるを得ませんでした。このような状況で一番、胸を痛めていたのは「辺野古」と「泡瀬干潟」の埋立て反対に参加、また関われなかったことです。両方とも今、危機的状況です。

 辺野古の反対運動に関しては、私が所属している「うふざと教会(伝道所)」の平良夏芽牧師、以下その同志が体を張って頑張っています。そのおかげでボーリング調査を、今日で400日も阻止し続けることが出来ています。つぎのサイトで毎日、毎時の活動、苦労をぜひご覧ください。

またそれこそ日本全国の支援者を作り、それによって活動が支えられています。運動の広がり、粘り強さによって、政府も変更せざるを得なくなりつつあります。申し訳ないのですが、辺野古は今、運動している皆さんにお願い、お任せしましょう。

一方、泡瀬干潟は、埋立て計画、需要(ホテル、等)のいい加減さを社会に露呈(私も新聞等、随分書きました)したので早々に中止になると思っていました。ところが何が何でも埋立ての公共事業だけでもしたい、関連事業費も稼ぎたいという人々に市議会が押し切られています。そして一部事業がスタートしたので、訴訟に踏み切ったわけです。

 これは私の計算ですが、直接埋立て事業費は30億円、その他関連事業費も入れて、総額たかだか50億円です(現在の出島方式の事業費は推定していません)。

 観光資源の少ない中部で、それこそこれから観光資源になる泡瀬干潟を埋立てるというのは、タコが自分の足を食べるようなものです。この反対運動は環境保護運動のみならず、これからの中部の観光業さらに、このためのホテル建築など土木・建設業にとってもプラス、必要なのです。土木・建設業の関係者は、本当に目を覚まして下さい、切に希望します。

 本訴訟そのものについては「泡瀬干潟を守る連絡会」のHPに要約版、全文が掲載されていますので、ご覧ください。

 この訴訟のポイント、問題の本質、これまでの経緯について琉球新報の5月20日の夕刊にとても手際よくまとめられていますので添付しておきました。


<記者の皆さん、真っ赤な嘘に騙されないで下さい>

 また同紙・与那嶺松一郎記者の書いた短い解説(添付)ですが、私もまったく同意見です。ただし本埋立は中城湾新港区の航路浚渫土砂の処分場所を確保するため、というのは「後付け」「理由付け」「正当化」のためのものです。新港区計画は、本埋立よりかなり以前に決定していて、航路浚渫土砂の処分場所確保は当然、計画の前提条件になります。間違いなくどこか決定されていたはずです(これは私の推定ですが、近くの陸上部の谷地か湿地の可能性があります)。それを今頃、埋立て、処分場所が他で確保できず、泡瀬干潟を埋立てに使わざるを得ないというのは真っ赤なウソです。

 記者の皆さん、両計画決定の時期の違い等を考えれば、また中城湾新港区の計画書をフォローすればすぐ、分かるはずです。

<専門家の皆さん、義務とプライドを −時には住民に嫌われても− >

※この部分は4月4日の新着情報と一部重複します。

そしてもう一つ私の立場(専門家として自認している)から、とても腹の立つことがあります。この件である専門官が「先生の言っていることも理論的には分かりますよ。しかし、沖縄市の議員の8割が埋立てに賛成していますよ。それを私達、行政(官)が反対したら、それこそ民主主義に反しますよ。」ともっともらしく反論してきました。

 私は、「君達は専門家の役割の第一歩も知らないのか」と、息子のような年齢なので我慢して担当の役人に次のようなことを話しました。これでは自分達専門家の否定で、自負もプライドもなく、腹が立ちました。

 専門家(官)の重要な役割の一つは住民、市民に明らかな誤り(事実誤認識また理論的な誤り)があったとき、これを正したり、またさらに良い考えを出し、代替案を住民に常に示しつづけることです。このようにして、住民により良い、幅の広い選択の機会があることを気づかせ提案を示すことが専門家の役割です。

 住民の言うこと、好むことをただ鵜呑みにして事業の実施をするのであれば、住民の意見を代表する政治家と事業者だけで事足りるわけで、専門家の必要はありません。

 少し異なった視点から言いますと、「住めば都」という言葉がありますが、これでは何の向上もありません。私はこの言葉は嫌いですね。専門家は住民にそこで、そのまま満足させるのではなく、より良い案(都)を示し、提案し両者のインターラクションで常に向上し続けることです。

もし、住民が知らなかったら、現実に存在しているより良い都(都市、場所)を見せたり、もし実在していなかったら、住民(専門家でない)が具体的イメージできるプランにして示す役割、義務があります。

 上役に対してと同様、住民に対してゴマをするだけ、また住民の主張をもっともらしく、理論化するだけでなく、時には住民に嫌われても発言しなければなりません。専門家は住民の一歩先を行って、嫌がられても住民とは異なった(例えば環境)視点、総合的(例えば、他との関係)視点、長期的視点から向上しなければ、世の中に必要ないし、レゾンデートルがありません。

その例として丁度、5月24日(火)の地元紙の琉球新報に「尾瀬」と「知床」の自然を守り抜いた例が紹介されていました。添付しておきましたので、ぜひお読みいただき元気をもらって下さい。

<さて、では私の役割は −活動資金調達モデルの作成とその実践− >

 泡瀬干潟の訴訟が既に始まっていますし、私は環境の専門家でした(?)が、法律関係の専門家でもありませんので、訴訟の論理構築にはあまり訳には立てません。

 そこでこの訴訟にはかなりお金が掛かりますので、その資金調達に協力しようと思っています。環境・住民運動のいわば活動資金調達モデルを作成し、その実践をして協力しようと思います。さて私の考える住民運動活動資金調達モデルとは次のようなものです。

住民、市民(環境保護、等)活動を展開する過程で、それに賛同する人々を得、サービスを提供し、満足してもらうことで、活動資金の支援を得る、というものです。一方、手段はIT技術によるウェブ・サイトなどを活用したものを考えようと思っています。私の知恵の出しどころです。他の市民活動にも使えるシステムを開発しようと思っています。

<21世紀型土木事業モデルの提案>

 もう一つ、私の役割が考えられます。それは新しい形の土木事業モデルの提案です。これによって現在のような環境破壊ではなく、環境、住民とも共生できる土木事業を可能にすることです。

 20世紀の土木事業は環境破壊、21世紀の土木事業は環境復元、環境創造の土木事業です。

 今回は少し長く書きましたので、次回詳しく提案しますが、その主旨は以前、提案した「泡瀬埋立てを契機に第3の道を探る、提案する」をご覧ください。