〈事業再生〉新年度(’05)の研究、講義テーマ

−実は私の泥縄式の講義準備−


 この数年、私は沖縄をテーマ、題材にしたベンチャー(起業)・ビジネス、株式公開(IPO)、を中心に理論研究、ケース・スタディー、講義、実務体験(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を展開してきました。

’95年に沖縄大学に赴任し、’96年以来、上記をテーマにした公開講座(夜間)も兼ねた「沖大ベンチャー講座」を開設してきました。また、本年度は、上記テーマを材料にして「沖縄型ビジネス・モデル」に焦点を当てた講義をしています。

〈 社会人70〜80人が押しかける大盛況 〉

 当初の講義の内容は第一線で活躍している県内外の経営者、実務者に起業成功体験を話してもらい、それを私が解説するという甚だ単純なものでした。しかし当時は類似の講座が沖縄では皆無だったこともあり、数年間、社会人の方々が70〜80人も押しかけていただくという大盛況でした。

 その後、講義内容もいろいろ充実させ、また参加へのインセンティブも工夫しました。例えば講義提出レポートを事業計画にし、優秀なものには、企業より寄付を集めて懸賞金をだすというようなこともしてみました。

 さらに最近はこの事業計画を株式公開と連動た「直接金融のための事業計画書」などの講座も開設しています。これは実は私が関係(取締役)をしている創(新)薬会社の(株)レキオファーマが、新事業の資金調達の必要性からIPO(株式公開)が必要になりました。そこでこのIPOの実現化も兼ねて、夏休みにIPO専門の事務所((株)ファイブ・アイズ、東京)で二ヶ月程、トレーニングを受けました。その成果を授業にも反映させるべく、開設したのが「IPO入門講座」です。ただし沖縄ではIPOは少し時期が早すぎたようで社会人の参加は10名程度でした。

〈 ベンチャー講座、大流行 〉

 さて最近は経済、産業振興にとって新規起業・事業の重要性が認識され、ベンチャー関係の講座は大学でこそ少ないですが、県産業支援センターや公的な機関では大流行です。また内容もそれなりに充実してきています。

 私がこれまで進めてきたベンチャー関連講座開設のホットな、実務的、テンポラルな使命・機能は、他の機関にそろそろ代わってもらえるかと思っています。そこで講義の内容をもう少し基本的、基礎的なものに構成を変える必要があると思っています。

〈 来年は企業再生の講座を 〉

 一方、沖縄でニーズが急増し、かつ法制度的な整備も整いつつあるにも関わらずノウハウ、実務的知識、経験が欠けていて、実際に運用、実行できないのが『企業・事業再生』関係です。

 来年度から「ベンチャー関連」に代えて「企業・事業再生関連」、とくに証券化ビジネスと関連させた講座開設に取り組もうと考えています。またIPOの時と同じように私自身、事業再生の専門の事務所か、機関で夏期休暇を使って二ヶ月程度、実務経験をしたいと思っています。

 このように沖縄社会、企業ニーズに対応して新しい講義、授業の準備、またオンザジョブ・トレーニングをというと、何かとても格好や心懸けが良いように見えるかもしれません。

 しかし、事実はこうです。今から3年前、当時、私も取締役をしていた(川)砂会社・興徳開発が、資金難から和議を出さざるを得なくなりました。そして、その後、いろいろ努力をし再開のメドが立ち、年末か来年度初めから事業の再開を予定しています。

 また、今年1月、(株)レキオス航空か倒産しました。ビジネス・モデルとしては、よく出来たものを作ったつもりですが資金調達で失敗しました。

 このようなこともあって、事業再生必要性、重要性を実感しています。実はこのように、まったくの泥縄、また、あまり良い言葉ではありませんが、泥棒を捕まえて縄を綯うという具合です。

 皆さん、来年、夏休み企業再生の実務トレーニングを受けようと思いますが、どこか良いところがあったらご紹介いただければ幸いです。