― 井上聰史論文に刺激されて ―

『日本の新たな製造業の展開』

― アジアとともに発展するグローバルな加工貿易 ―


〈 井上論文に刺激されて 〉

 先日、ひさしぶりに9月下旬、東京で井上聰史氏、石井丈吉氏の両氏にお会いしました。

現在、井上氏は(社)国際港湾協会の事務局長をされています。井上氏より「グローバリゼーションと港湾経営の新たな展開」(日本港湾経済学会’04年3月発行「港湾経済研究」No42)という抜き刷りをいただき、同感し、刺激をされ、つぎのような文章を書きました。

同氏の抜き刷りで、わが国の湾口の課題として指摘されている「・・・・・わが国の固有条件や特徴を最大限に生かして、日本のコンテナ港湾の国際的な戦略を固めることが重要である。」

これは単に港湾のみならず、日本の他の産業においても同様なことが言えます。

〈 日本の持てるものを生かす 〉

 現在、日本の生産拠点は急速に海外に拡散しているが、今一度、日本の国内の生産拠点、新たな製造業の展開について可能性を検討してみたい。すなわち、まず今、日本の持てるものを生かすことである。

 まず、日本自身の経済規模の大きさである。世界第2位の経済活動を日々展開しているわけで、これに伴う巨大な生産活動が発生している。

 つぎに、開放経済が進みつつある中国が、日本にとっての生産のパートナー、生産基地、そして需要地として位置づけられつつある。日本にとって、生産と需要の両者を意味する地域の本格的な登場は始めての経験なのである。

 井上論文が「港湾」に対しての指摘されているように、これらの経済環境の変化を踏まえて、国際的な戦略性と市場に対する先見性や柔軟性の下に、各種産業の急激な変化に積極的に対応することが求められている。戦後、日本は灰燼の中から、わずかに持っているものを生かして加工貿易立国として再建の途を進んだわけであるが、今一度、ここ立ち返ってみる必要がある。

 近日中に『日本の新たな製造業の展開 ― アジアと共に発展するグローバルな加工貿易 ― 』を書こうと思い準備するが、そのアイディアになる「連型自由貿易ベルト構想」、「オプション空間」を皆さんにまず示してみたい。これは少し古いが新聞連載だがまず掲載し、皆さんへのコメント、参考意見をお聞きしたい。