沖縄科学技術大学院大学設立という虚構

〜 いつまで県民に虚の希望を持たせ続けるのか 〜


 沖縄振興のための各種プロジェクトが提案され、一部が実施されましたが、思ったような成果、とくに雇用効果を上げていません。その結論が人材育成の必要性で、これは県民の合意もされやすいし、また関連フィジカル・プロジェクトは、環境への影響も比較的小さい、というわけです。その具体的なプロジェクトの提案が「沖縄科学技術大学院大学(以降、科学大学院)」です。

本プロジェクトそのものについては、新聞報道、等されていますし、課題や批判を指摘すると長くなりますのでここでは省略します。問題は、その実現性です。

今年(’04年度)の調査費、準備経費こそ10億円が付いたものの、予算の要求に対して半額以下となっています。また、それも、この話しの言い出しっぺの通産省関係のJETROの方から捻出しているとの話しも聞いています(?)。

現在の予算制度上、科学大学院の建設予費は内閣府か文部省が担当するわけですが、現予算制度また財政の現状を少しでも知っている人なら、それは不可能ということを良く知っているはずです。

小渕元首相亡き後、このことで政治生命を掛けるという政治家が出てくれば、別の道も開けるかも知れませんが、それは今のところ不可能です。とすれば、どこか落とし所を見つけるということになりますが、例えば沖縄科学技術研究所という研究機関が妥当なところではないでしょうか。変に期待ばかり持たせずに、私はこのことも早めに明らかにすべきだと思います。

これは私の、そして周辺の人々のこれまでの常識なのですが、それに反して、もし科学大学院が可能なら、どのような仕掛けによって創り出すか、誰かに教えていただきたいところです。

もし、これまで通り県民が世界的な大学を望むのなら、むしろそれは実現性があるのは米国の大学、大学院の誘致ではないでしょうか。昨今、米国の大学はグローバル化を第一の戦略にしている。例えば、米国の某大学は韓国の済州島のアジア分校の設立を進めている。これは韓国と同時に、済州島の目の前にある中国をにらんでの展開である。

 沖縄に立地するのであれば、中国、東アジアのみならず、東南アジアも展望するものとなり、米国の(大学)国家戦略とも一致するこの方が、現実性が高いし、グローバルで沖縄の戦略としてもむしろ望ましいのではなかろうか。