2.『バイオ燃料の輸入、使用』と『原産地の持続性保持』はペアーです。


■どなたか100トンぐらいを貯蔵できるタンクを提供していただけませんかも(本日の末尾※※部分を御参照ください)。

<元がだめになっては意味がありません>
 バイオ燃料が化石燃料より環境面で優れている(CO2フリー、循環社会の形成など)ことは、広く認められています。しかしこのバイオ燃料の原産地の熱帯林などの元が破壊されたのでは、それこそ元も子もありません。
 バイオ燃料はあくまでも「手段」なのです。バイオ燃料は再生可能な資源だからこそ意味があるのです。すなわち、バイオ資源を生み出す「原産地」を維持・保全するための「手段」なのです。


 今、バイオ燃料資源の開発による熱帯林の危機、動植物の多様性減少という生物面、そして過酷な労働条件の社会問題が叫ばれています。これらの問題解決、保全、またその再生の手段としてバイオ燃料の利用、使用を推進しなければならない。
 このバイオ燃料と石油燃料との決定的な違いは、バイオ燃料には必ず「原産地」があるということです。それはもし書かれていなかったら追求して明らかにできるということです。ですからバイオ燃料を使用、利用する側はこの「原産地」に対して、必ずその持続可能性を保障することを義務づけることができます。

<私達は環境保全と地域振興に取組みます>
 今回、私達がジャトロファ油を輸入する(と言うよりは輸入させて頂く)インドネシアの原産地・生産地と、それこそ永続的な関係を結ぼうと思っています。単なるジャトロファの輸入、そして栽培だけではなく、当該地域の地域振興にも協力したいと思って進めています。

 私はこの地域振興が専門ですし、亜熱帯、島嶼地域である沖縄での、これまでの経験が少しは役立つのではないかと思っています。これについては、ホームページのプロフィールIndonssiaの部分をご覧頂ければと存じます。今までに作成したインドネシア語のものを整理して、まとめているところです。また同様New Infometion in English もコンパクトにまとめたつもりです。

・放棄された農地の再生計画
 具体的に取組むことになったジャトロファ栽培は、長い間、放棄された農地です。土壌がやせて、灌漑設備が十分整備されておらず、安定して現金収入になる作物の栽培(と市場での変動)が、なかなか不可能で放棄されていました。
 このような時、やせた土地でも栽培が可能で安定した現金収入が可能、そして食糧とバッティングしないジャトロファが出現しました。 ここで、このジャトロファの栽培とその沖縄での販売と、同時に当該地域の振興に取組むことにしました。

<熱帯地域の土地利用の留意>
 ジャトロファの栽培という具体的な土地利用の支援を行なうわけですが、亜熱帯の沖縄と同様いくつかの留意点があります。具体的には、熱帯地域の土地利用に伴う変化による、生態系や土砂流出の激しい変化による影響です。
 また、当該地域のような熱帯地域でフラットな土地では、少しの土地利用の変化でも水系に大きな変化を与えます。下図は大分前ですが、私がジャカルタのチェンカレン(Cengkareng Are)で取組んだ例です。

             

箇条書きで示してみました。沖縄での失敗などを踏まえて、つぎのことはぜひ実行したいと思っています。
1)生態系秩序を理解し、生態系のとのバランスの取れた土地利用を考えるべきである。
2)熱帯地域においては、画一的で大規模な土地利用は不適当である。
 ・ジャトロファのみ単一の土地利用だけでなく、複合的な利用に努める。
3)現存している水田、養魚場など、湿地帯の保全。
 ・フラットな土地なので、現在ある湿地をできるだけ残し、また水系を保全するようにしたい。
4)当該地域はその大部分はなだらかな傾斜、平地であるので、できるだけ残存林は残すようにする。
5)土地環境情勢は、総合的・広域的に活用する必要がある。
 ・比較的フラットな土地をジャトロファという単体作物の利用になるので、特に水系の保全に留意する必要がある。
 実は私は土地利用、地域振興が専門で、このことになるとつい書いてしまいます。沖縄で復帰の年から2年間、今で  言うエコロジカル・プランニング(そこでは「生きもの指標」)による土地利用計画を作成し、提言しました。
 残念ながら、あまり実施、活用されませんでした。これが実施されていたら、現在の赤土流出問題など発生していなかっ たと思います。

 参考までに1年目のポートの目次部分を添付しました。

                       ↓ クリックすると目次が開きます(PDF) ↓
                      

 ※※私たちが合併で企業を作り、そこでジャトロファの栽培をする地域については、新聞社からも書かないかと言われて います。もう1、2週間すると契約も完全に済みますので、その上でないと正確でないので、それからにします。

 ※※※バイオマスは、それこそ頭から尻尾までの利用
  バイオマスを用いるときは、大量の資源・原料を使いますので、それこそ頭から尻尾まで全部活用、利用することが必 要ですし、ポイントです。小生も沖縄で月桃産業(企業)や泡盛で経験しました。
 一つでも利用ができなかったり、さらに処理に費用が掛かると、トータルとして、全体として利益があがりません。そのよ い例が泡盛で、今までは酒粕の処理が大変でした(費用も、また流す川も)。しかし現在はこれを利用してもろみ酢が作 られ 売れるようになってから変わりました。
  またBDF(バイオ・ディーゼル・フュエル)では、現在の沖縄のように少量しか需要がない場合は、これから出るグリセリ ンが利用できず、処理しなければなりません。
  またこの処理コストは量とも関係します。現在の沖縄の廃食油の回収量では、BDFで軽油と同等な価格だとすると、グ リセリンの処理(ドラム缶等に保存か?)を手抜きしているのではないでしょうか。私の計算ではグリセリンの処理は1g 当り20円程度必要で、これがある程度の量にならないと、利用が不可能です。沖縄ではBDFのコストに、この処理経費 がプラスされます。
  さてジャトロファの場合も、この搾油後の栄養分に富む油粕の利用など、いろいろ考えなければなりません。
 ジャトロファの場合、非食料ですが、一方で有毒成分があり、この除去などが問題になります。つぎにこの問題に取り組 もうと思っています。

<都市地域でも地産・地消を可能にする>
 バイオ燃料に限らず食糧、その生活物質の一つの生活スタイルとして「地産・地消」があります。これは、その地域で生産し、その地域で消費することですが、しかしそれが可能な人々、地域は限定されます。
 今、われわれが取組んでいるバイオ燃料でも「地産・地消」が可能か、実現できないかを検討してみました。沖縄には多くの離島がありますので、離島のなかの離島、例えば与那国島、波照間、多良間島では燃料の輸送費をライフ・サイクル・アセスメント(Life Cycle Assessment)で考えればバイオ燃料、具体的にはジャトロファの栽培とそのオイルでのディーゼル燃料の自給化は可能ではないか、必要ではないかです。
 さらに、サトウキビの様にジャトロファに補助金があれば、実現性が高くなるのではないかと考えましたが、つぎのような数字(データ)を見るとどうでしょうか。
 ジャトロファの1ha当りの搾油精製量を2.7トンとし、仮に1リットル当り170円で販売可能とすると459万円/haとなる。一方、サトウキビは1反当りの収穫高を8トンとすると、国の買い入れ価格が1トン当り2万円であるので、1,600万/ha(*1)となる。これでは、なかなかフィジカルな意味での「地産・地消」は難しいのではないか。
 しかし、つぎのように考えることはできないか。私達は当該地域の持続性と保全のための活動をしますが、これを第三者機関に証明してもらいます。これに対して、例えば「グリーン・バイオ証明書」のようなものを、この第三者機関に発行してもらいます。
 このような証明書を発行してもらっているバイオ燃料を購入するのであれば、都市地域でも「地産・地消」を実行、可能にするわけです。


 (08.07.14)

   (*1)修正させていただきます。   
   
   1,600万/ha → 約16,000円/ha


   計算ミスでした。大変申し訳ありませんでした。 




<バイオ燃料普及システムの提案> 
 前述では、具体的なバイオ燃料の購入に始めて都市地域での「地産・地消」の方法を提案したわけであるが、さらに拡張できる方法を考えたい。これは特定の燃料(例えば証明書付きバイオ燃料)を生産したと『みなし』たり、また消費した『みなし』たりするシステムである。
 これはバイオ燃料を消費したい人が、実際に消費しなくても同様な効果が得られる。すなわち、ある燃料の生産者に対して、維持管理コストを支援したり、さらには投資することを可能にするというものである。
 詳細はここでは省略するが、つぎのようなシステム提案をしたい。

1)グリーン・バイオ証明書
 前述したように原産地の持続性を保障するバイオ燃料を第三者機関に証明してもらう。これに協力する一般消費者にバイオ燃料の購入に自主的に参加してもらうことによって、原産地の持続性の保持に参加してもらう。
2)輸入炭素(環境)税制度
 日本では燃料のほとんどが輸入である。CO2を排出する燃料(石油、石炭)に(EU諸国のように)対して、気候変動税として、輸入時に課税する(これが一番、課税しやすい)。一方、CO2フリーであるバイオ燃料は課税しない。このことによってバイオ燃料を相対的に有利にすることができる。
3)公的助成システム
 公的な支援は、従来の公共事業の一部や、今、課題になっている道路特定財源の目的税を転用することによって、バイオ燃料の導入を促進する。
4)排出取引ビジネスに結びつける
 前述した1)〜2)を地球温暖化防止条約で認められているCDM(クリーン開発メカニズム)やJI(共同実験)と結びつければ、国際ビジネスとしても可能である。

◆さて今、計画、準備しているのが「沖縄バイオ・ディーゼル特区」である。この特区によって地域温暖化など、環境問題の解決と同時に沖縄の地域振興を図る提案をしたい。
 まず沖縄の特性を生かしたNPO、企業などによる「規制改革」を提案し、このステップを踏まえて県、自治体による「構造改革特別区域」の提案、支援をしたい。
 
※本バイオ燃料の供給は、NPO法人環境いきいき沖縄ネットワークによるCO2削減、原産地の持続性保持などを目的にした会員制による自家消費です。詳細はNPO法人環境いきいき沖縄ネットワークのホームページをご覧ください。

※※「どなたか100トンぐらい貯蔵できるタンクを提供してもらえませんか」
 200トンは貯蔵できる(複数)を準備しましたが、沖縄は台風がなどがあります。輸送に問題が生じないように、あと100トンほど貯蔵できるタンク(複数可)を探しています。どなたかタンクを提供していただければ幸いです。